石垣経済新聞

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石垣島北部の明石小学校で組踊「執心鐘入」公演

組踊の1シーン。舞台両脇に置かれた字幕スーパーでせりふや歌詞が表示されていた

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 明石小学校(石垣市伊原間)の体育館で9月13日、沖縄県教育委員会「組踊等教育普及事業」として組踊「執心鐘入(しゅうしんかねいり)」の公演が行われた。出演は「沖縄伝統組踊 子(しー)の会」、舞台制作は「オキナワステージプラン」。

劇中の小道具の使い方を説明する立方の玉城さん

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 同校の児童のほか、伊原間中学校・平久保小学校・野底小学校・のそこ幼稚園・あかし幼稚園の児童・生徒らと、地域住民も来場した。

 同校教頭の趣旨説明の後、立方(役者)が組踊の歴史などを説明し、琉球(りゅうきゅう)古典舞踊「上り口説(ぬぶいくどぅち)」という男踊が披露された。地謡により、琉球古典音楽で使う楽器の説明や組踊ではどのような役割を果たすかなども解説され、「ダイジェスト版執心鐘入」には同校児童2人も参加して、組踊の所作や衣装の解説なども行われた。

 その後、上演された組踊「執心鐘入」では、立方と息の合った地謡の調べに会場中が魅入っていた。明石小6年の安倍優希さんは「すごい迫力のあるシーンで、太鼓と笛の音が印象的で心に響いた。小僧さんたちのシーンはとても面白かった」と話した。60代の女性は「字幕の解説もあって、意味も分かりやすかったし、何より迫力があって良かった」と話した。

 午後からは、明石小学校と伊原間中学校の二手に分かれて、子の会メンバーによる組踊のワークショップが開かれた。組踊のせりふは、琉歌の8・8・8・6の音の成り立ちと同じであることや、若衆の唱えと女の唱えでは違うことの説明を受け、実際に唱えた。劇中で使われた小道具も展示され、実際に手に取るなどしていた。

 地謡からは唄三線の話もあり、役者の声に引きずられないように努力をしていることなどが語られた。所作の説明では実際に歩みを行い、2人一組で行う所作に意味合いがあることを学んだ。

 伊原間中3年の黒島さやかさんは「組踊のことは何も知らなかったが、教えてもらってうれしかった。唱えで音をのばすところは難しかった。組踊では普段聞き慣れないゆったりとした琉球古典音楽を聴いて、心地よい響きだなと思った。鬼の面が角度で表情が変わるというのも印象的だった。組踊の中でも特に音楽がいいなと思った」と話していた。

 今回の公演・ワークショップを行った子の会メンバーも出演する組踊「スイミー」が、11月には西表島で上演される予定。

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