「沖縄戦と日本軍『慰安婦』展」が現在、八重山平和祈念館(石垣市新栄町、TEL 0980-88-6161)で開催されている。
主催は沖縄戦と日本軍「慰安婦」展石垣実行委員会。沖縄の歴史を女性の視点から見直そうと今年の6月に那覇市歴史博物館で開催されたものを「いしがき女性9条の会」など3団体が実行委に依頼し実現させた。
同展では1944(昭和19)年3月に旧日本軍が配備されてから設置され本格化した慰安所と慰安婦に焦点を当て、琉球王国時代から沖縄戦までの歴史とともに、沖縄の戦中・戦後を振り返る。旧日本軍の陣中日誌や慰安婦として働いた女性の証言集、住民への聞き取り調査などにより、沖縄や九州各地、朝鮮から集められた女性たちが慰安婦として働かされ、戦闘に巻き込まれた実態を紹介。県内に130カ所以上設置されたという慰安所マップに加え、石垣島にあった6カ所の慰安所の紹介、慰安婦問題の経緯、さらには米軍統治下から現在まで県内で続く米兵による性暴力の数々の証言もパネルにして公開している。
石垣での開催はこれが初めて。真剣な表情でパネルをのぞき込んでいた石垣市在住の74歳の男性は「日本政府の汚いやり方は許せない。私たちはちゃんとした道を歩んで行かなければ」と話していた。
展示会に合わせ、14日14時から石垣市健康福祉センターで、沖縄大学非常勤講師で女性史研究者の宮城晴美さんと、「八重山の戦争」などの著者で郷土の研究者として知られる大田静男さんが慰安婦をテーマに講演する。
開館時間は9時~17時(最終日は正午まで)。今月14日まで。