八重山平和祈念館(石垣市新栄町)で現在、パネル展「『平和』と『人権』に尽くした偉人達」が開かれている。
1948(昭和23)年12月10日、第3回国連総会で採択された「人権デー」にちなみ、沖縄県人権啓発活動ネットワーク協議会では毎年この時期に各種人権啓発行事を実施。同館でも例年、人権に関する企画パネル展を実施している。
展示室では、「沖縄の福祉の母」と呼ばれ、戦災母子世帯の救護と児童保護に力を尽くした「島マス」、平和運動家で米軍強制土地接収に反対する反基地運動を主導した「阿波根昌鴻」、民権運動に尽力した「謝花昇」などの県内の偉人をはじめ、第二次世界大戦中のヨーロッバでユダヤ人難民に失職覚悟でビザを発給し多くのユダヤ人の命を救った日本人外交官「杉原千畝」、世界の偉人「ヘレン・ケラー」「キング牧師」「ネルソン・マンデラ」など13人をパネルで紹介。「アンネの日記」などの書籍を置いた読書コーナーや、「教えられなかった戦争・沖縄編~阿波根昌鴻のたたかい~」などのDVD観賞コーナーも設け、いろいろな形で偉人に触れられるよう工夫を施している。
同館職員は「平和や人権について尽力してきた人々の生きざまを見ながら、平和や人権の大切さを学習する機会にしてほしい」と児童生徒の来館を呼び掛ける。「市民の皆さんにも気軽に足を運んでいただければ」とも。
開館時間は9時~17時。入場無料。12月9日まで。