石垣青少年の家(石垣市新川、TEL 0980-82-7301)で現在、「八重山のヘビ パネル展」が開催されている。石垣青少年の家、八重山両生爬虫(はちゅう)類研究所の共催。
同施設は2013年の干支(えと)にちなみ、八重山に生息するヘビを紹介するパネルを階段でパネル展示している。新年の縁起担ぎとヘビの生態、ヘビを取り巻く八重山の自然について解説、知識を深めてもらうのが目的。
パネルはA1サイズで、八重山のヘビ12種類、ヘビやカエルをめぐる食物連鎖、総説など16枚を用意し、写真は同研究所の7人が提供した。会員は夜に於茂登や野底付近を散策し、貴重なヘビ類などを観察するという。
八重山諸島には18種類のヘビが生息し、沿岸海域に分布する6種類を除く陸産ヘビ類12種を紹介している。石垣島、西表島のみで生息が確認されているのは「イワサキセダカヘビ」「ヤエヤマタカチホヘビ」「ヤエヤマヒバァ」、「イワサキワモンベニヘビ」。「イワサキワモンベニヘビ」は猛毒をもつコブラ科で、会員ですら生きた個体を野外で観察したことはないという。与那国島しか生息しない「ヨナグニシュウダ」と「ミヤラヒメヘビ」も希少。
沖縄でヘビといえばハブが有名だが「サキシマハブ」は与那国、波照間島以外の八重山諸島に分布する固有種。沖縄島のハブより小型で性質も穏やかだが、八重山地域では最も危険なヘビと紹介されている。頭部が三角形なのが特長で灰褐色の斑紋がジグザグに連なる。夜行性で夏の蒸し暑い夜間に道路で目撃されることが多い。
来場者からは「本物が見てみたい」「幻のヤエヤマタカチホを見てみたい」などの感想も聞かれている。
開館時間は8時30分~17時30分。展示は1月24日まで。