3月5日~11日の「石垣島サンゴウィーク」中、しらほサンゴ村(石垣市白保)でグリーンベルトの植樹が行われた。
主催はNPO法人「夏花(なつぱな)」。海への赤土流出防止を目的に、WWFしらほサンゴ村や白保魚湧く海保全協議会と共に白保地区の農地周辺での植栽活動を続けている。今年のサンゴウィークでは月桃の苗1000本を植樹し、10日には一般参加者も加わり330本の植え付けが行われた。
埼玉から駆け付けたという杉山幸子さんは「2011年にダイビングを通じてこの活動を知って以来、毎年来ている。来年もまた来たい」と話し、「早く大きくなってほしい」と植え付けを行ったばかりの月桃へ愛着と期待を込めた。サンゴが好きで西表島から参加した永長仁くん(3)は「サンゴにいいこと?上手にできたよ」とうれしそうに話していた。
作業終了後は、成長した月桃の葉で包んだジューシー(=炊き込みご飯)が参加者全員に配られ、参加者は「(月桃が)いい香りですね」と言いながら満足した様子で互いに労をねぎらっていた。
同NPOでは、旅行会社と体験ツアーを企画して修学旅行生や旅行客に体験実習を実施したり、地元の小中学生に体験学習を行うなど、島の環境問題への周知・啓発活動にも取り組んでいる。
役員の多宇辰雄さんは「月桃は赤土流出を防ぐだけでなく、大きくなると民具や芳香剤に使うなど使い道もたくさんあり好評」と手応えを話す。しらほサンゴ村では、この月桃で作られた精油やスプレーなどの商品も販売している。