石垣で4月7日、鳥類の一種「ルリビタイジョウビタキ」が観察された。国内観察は2例目と極めて珍しい。瑠璃色の頭部と茶色の腹面が首元ではっきり分かれ、尾羽の先端が黒いのが特徴。
発見者は年間を通じて鳥の観察を行っている石垣在住の中本純市さん。6日に荒天だったため、「天気が荒れた翌日は渡り鳥を観察しやすい。何か変わったものがいるかもしれないと川平に足を運んだ。朝9時30分ごろ、運よくこの鳥を見つけることができた」という。
「数年前に見たチャバラオオルリ(同ヒタキ科)と同じように見えたが、頭部と腹面で色が分かれる部分の模様が違うので、動物写真家の真木広造さんに調べてもらうと、この鳥だと確認できた」と話す。
国内での観察は、2年前に山形県酒田市飛鳥(とびしま)で観察されて以来、2例目とみられる。
山形で知らせを受けた真木さんは翌午前中には石垣入り。「夕方まで近辺を探したが見つからなかった。機上から天候を確認しながら来たが、良い天候になったので、石垣島を離れた可能性が高い」という。中本さんも「昨夕、よくさえずっていたので、もしかしたら石垣島を離れたかもしれない」とも。
真木さんは「46年間鳥の撮影を続けてきたが、まだ撮影したことがない。前から撮りたかった鳥のうちの一つ」と残念がった。
ルリビタイジョウビタキは、スズメ目・ツグミ科(ヒタキ科)ジョウビタキ属に分類される。ブータン、中国、ミャンマー、ネパール、タイ、ベトナムの温帯森林に生息するとされる。