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八重山博物館で水中文化遺産展-石垣初公開の実物資料や水中ロボットも

八重山での水中文化遺産の展示会は今回が初めて

八重山での水中文化遺産の展示会は今回が初めて

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 八重山博物館の特別陳列室(石垣市登野城)で「平成25年度八重山博物館企画展『海に沈んだ歴史~タイムカプセルを探してみよう~』」が開催されている。

沈没船に関連する現物資料が多数紹介

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 南西諸島の海域には古くからアジアの諸地域を結ぶ海上ルートが形成され、多くの船が往来したと同時に多くの船が海の底に沈んだといわれている。海底や沿岸部には今なお当時の国際交流や海上物流を物語る遺物が多く存在し、各地で水中考古学的研究が進められている。

 同展では、琉球王国時代の沈没船や関連文化財を水中文化遺産という視座から紹介し、多くの人に地域の水中文化遺産について理解を深めてもらうことが狙い。

 展示室には、12世紀から19世紀までの沖縄近海の沈没船に関する実物資料や写真パネル約300点を展示。海底から回収した遺物の処理方法など調査方法を紹介するコーナー、海底から採集された中国や東南アジア、西洋船の遺物などの現物資料、琉球国内を往来していた「馬艦(マーラン)船」の模型、当時の海上交流の様子が分かる古文書や絵図、水中ロボットの展示など、さまざまな角度から水中文化遺産に関わる資料が紹介されている。

 鉄が使用される以前、木製の碇を沈めるために使われていたという重りの石「碇(いかり)石」の八重山での実物展示は今回が初めて。そのほか、石垣島の名蔵湾にある「シタダル遺跡」から出土した15世紀後半頃の中国産の青磁や褐釉陶器の破片、地元の小学生が伊原間湾沖海底から発見したという沖縄産陶器わん、竹富島沖の「石西礁湖海底遺跡群」から採集された中国産染付など、八重山近海の水中遺物コーナーもある。

 開館時間は9時~17時。月曜休館。企画展は無料。10月27日まで。

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