「第12回石垣島マラソン大会」が1月26日、石垣市中央運動公園(石垣市登野城)を発着点に開催され、昨年から323人増、海外4カ国からの参加も含め過去最高の4251人が出場した。フルマラソン男子は山中裕司選手、女子は久保田文選手が共に初優勝を果たした。
レースは9時にフルと23キロが、9時20分に10キロがスタートした。スターターはモデルの道端アンジェリカさんと、石垣島出身のソフトバンクホークス、嘉弥真新也投手が務めた。スタート直後にはハイタッチをしてランナーを見送る一幕も。
スタート時の気温は17.4度。直後は雨に見舞われたが、次第にやみまずまずらマラソン日和となった。沿道には多くの市民が繰り出し、パーランクーやドラ、ダンスなどで選手を後押しした。学生服やセーラー服のコスプレや、アンパンマンなどさまざまなキャラクターに扮(ふん)した選手も少なくなく、声援を送る人々に笑いを提供。和やかな雰囲気の中、選手はゴールを目指した。エイドステーションではバナナのほか、沖縄らしい黒糖や塩のサービスもあり、選手を喜ばせた。
フルマラソンは男子優勝が埼玉県の山中裕司選手で2時間34分43秒。地元選手では、オーバン・ジェレミー選手が2時間56分33秒で総合9位だった。女子優勝は地元竹富町の久保田文選手が3時間00分58秒だった。
交流会を兼ねた「石垣牛まつり」が同時開催され、走り終わったランナーらは屋外バーベキューでビールや石垣牛を堪能。体育館ではさまざまな舞台が用意され、八重山芸能やフラメンコ、バンドなどが披露され、選手は「石垣ずくめ」の一日となった。
参加した平柳悠さんは「初めてのフルマラソン。朝から大雨が降ったり、昼には晴れて暑くなったり大変だった。後半足が動かなくなり何度もリタイアしようと思ったが、その度に『もう少し』『頑張れ』と沿道の応援が身にしみた。一人きりじゃ絶対走りきれなかった。本当に苦しかったが、とてもいい思い出になった」と振り返った。
仲若奈美子さんは6回目の出場。昨年から「ハッピーランナーズ石垣」というサークルに参加して毎週日曜日はランニングが日課になり、今回も無事に完走することができたという。「大会が終わったばかりだが、次の日曜日から来年に向けてサークルの皆さんと石垣島の自然を楽しみながらランニングに励みたい」と早くも来年に目を向ける。