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石垣でトークライブ「地方発の音楽を考える」-島のミュージシャンら集う

参加者らも加わり和やかなムードで

参加者らも加わり和やかなムードで

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 石垣のジャズ・バー「すけあくろ」(石垣市大川、TEL 090-3796-8326)で2月27日、平成25年度沖縄音楽産業シンポジウム「MUSIC ATLAS(ミュージック・アトラス)2014~ローカルの力を生かす知恵~」のトークライブが開かれた。

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 昨年から開催されている沖縄県主催の同シンポジウム。那覇市内で行われる「基調講演&トークセッション」を前に、トークライブ・ツアーとして沖縄市、宮古島に続いて石垣島でも開催。離島は今年が初開催となる。

 今回は「地方発信」をテーマに、各地で活躍する音楽関係者に現状と将来のビジョンなどを示してもらい、沖縄での音楽発信のあり方について考えるのが狙い。

 トークライブでは、音楽エージェント・プロデューサーの永田純さんとコントラバス奏者の松永誠剛さんが「地方発の音楽を考える」を題目に業界の動向や自身の経験などを話し、参加者それぞれと意見を交わした。

 永田さんは「音楽産業における中央集権化が崩れつつあり、ネットなどの活用によってこれまで届かなかった音が在住地域にかかわらず発信できるようになってきている」と業界の現状を述べたうえで、「ローカルという視点で言えば、この店のように音楽において信頼できる場所や人があることが大事。全国の点であるこれら一つ一つがどうつながっていけるかが鍵なのでは」と話した。音楽活動を続けるために別のなりわいを持つことに対しては「実は素晴らしいことだと思う」と指摘し、各人異なる音楽との寄り添い方について参加者らと話し合った。

 演奏活動で海外を回る松永さんは、ヨーロッパの「パトロン」に言及。「決してお金持ちという意味ではなく、人を集められることができる彼らはコミュニティーに対する入り口」と話し、同店オーナーの今村光男さんをパトロンの印象に近いと表現。その上で、産業になり得ないようなバンドにもフランス行政が補助金を投入する事例などを紹介し、「フランスでは文化がないとこの国は成り立たないという話をよく耳にする。産業として成り立っているか否かは、どこに基準を置くかなのでは」と指摘。地方発信については、「実際に行動していくこととSNSなどバーチャルの空間で活動すること双方のバランスを取りながらどう動くかが大事なのでは」と提案した。

 那覇市内の講演は桜坂劇場ホールA(那覇市牧志)で3月1日に開催予定。京都の音楽フェス「ボロフェスタ」代表の飯田仁一郎さんを講師に招く基調講演=15時~16時、「再度、ローカルシーンの可能性を考える」と題して6人のゲストらで繰り広げるトークセッション=16時15分~17時45分。入場無料(要整理券)。問い合わせは桜坂劇場(TEL 098-860-9555)まで。

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