石垣のジュエリーショップ「Tilla・Earth(ティーラ・アース)」(石垣市美崎町、TEL 0980-84-1507)が沖縄振興開発金融公庫(以下沖縄公庫)から3,000万円の資本性ローン融資を受け、資本強化を図った。沖縄公庫の同ローン融資は沖縄県で14番目、八重山では初の扱い。
資本性ローン(挑戦支援資本強化特例制度)は会計上資本金扱いにでき、過小資本が解消され、信用力の向上につながり、民間金融機関から新たな融資の呼び水効果が期待できる。同社は10年後に3,000万円を一括返済すれば良く、毎月利息のみを支払う。無担保・無保証も特長。
社長の平良静男さんは「今後の販路拡大のためには、従業員を現在の倍の25人程度に増やす必要があり、またウェブサイトでの販売強化などを行う必要があった。直近では9月に東京都渋谷区で行われるファッション見本市『rooms』で新規代理店の獲得に力を入れたい」と話す。
沖縄公庫の審査に通るために半年かけて綿密な事業計画を準備した。「男性が審査を行うため、イメージをつかみにくいジュエリー販売の可能性を説明にするに苦労した」という。
離島というハンディがあるものの、商品の体積が少ないので送料の影響は少なく、「石垣島で製造したものを島外に発信する基本姿勢は変えない。身に着けていると石垣島を感じ、また石垣島に訪れたくなる商品を作り続けたい」と平良さん。
同社の商品は、石垣島の美しいサンゴの枝ぶりをモチーフにしたネックレスや、八重山で親しまれているミンサー模様を刻み込んだリングなど、石垣島の自然や文化をデザインに取り入れたオリジナル性の高い装飾品を扱う。石垣本店のほか、首里店、伊勢丹新宿店(東京都新宿区)を直営し、セレクトショップへの卸売りも行う。