石垣市八島の埠頭(ふとう)用地で2月20日・21日の2日間、「日本最南端 石垣島新春花火大会」が開催され、国内では珍しい冬の花火大会に会場は多くの観客でにぎわった。
石垣市主催の同花火大会。観光需要が落ち込む冬場のこの時期、沖縄地方で大切にされている旧正月を祝うイベントとして企画されたもので、花火がメーンの祭りは今回が初めてとなる。会場では地元素材を使った飲食や物産のブース、フリーマーケット、キッズコーナーなどを盛り込んだナイトマーケットが開かれ、訪れた人たちは飲食を楽しみながらイベントを満喫している様子だった。
特設ステージでは、初日の前夜祭にサンサナーとSAKISHIMA meetingが沖縄色豊かなライブを、本祭では登野城青年会の獅子舞、大浜青年会の余興のほか、玉盛邦則with塚本功のジャズ演奏、リカトゥモールの独創的なライブが繰り広げられた。途中、BEGINの比嘉栄昇さんが25周年記念コンサートと県観光PRソング「いちゃりば結」の石垣版コンテストの告知に訪れ、八重山高校郷土芸能部の生徒らとオリジナルの替え歌を披露する場面も。機知に富んだ歌詞で会場を沸かせた。
沿岸ではステージが幕を閉じると同時に花火ショーが開演。海を挟んだ人工島から、2日間で計2000発の花火が打ち上げられた。レーザー演出とコラボレーションされた幻想的なショーに、会場からはたびたび大きな歓声や拍手が沸き起こり、フィナーレは新春にふさわしい華やかな花火で南国の冬の夜空を彩った。
会場には春節休暇を利用して訪れた韓国や台湾からの観光客も。中山義隆市長はあいさつの中で韓国語・中国語も披露するなど、国内外からの来場者を歓迎した。
福岡から訪れた40代女性は「海面のレーザー演出が幻想的だったし、冬の花火もいいものだと思った。また来たい」、石垣市在住の30代夫婦は「石垣でこの規模の花火が見られてすごい」「レーザー演出とのコラボが思った以上に迫力満点で良かった」とそれぞれ感激した様子で話していた。