石垣島天文台(石垣市字新川)が12月20日早朝に撮影に成功したカタリナ彗星(すいせい)(C/2013 US10)の画像を解析したところ、惑星から放出されたダストジェットの撮影に成功したことがわかった。
2005年6月16日、米国アリゾナ大学の研究施設「カタリナ・スカイ・サーベイ」によって発見された同彗星。昨年の11月15日(世界時計)に、太陽に最も近い日(近日点)を通過。現在、光度を増していて、2月上旬には4.5等星にまで明るくなることが予想されている。
同天文台では、12月20日に撮影に成功したカタリナ彗星の画像解析を進めたところ、ダストのジェットが撮影されていたことが明らかになった。彗星の「コマ」と呼ばれる頭部から南側(下方)へ幅広くダストの尾(黄色)が伸び、右方向へはイオンの尾(緑色)が何本かに分かれて伸びている様子が捉えられていた。
同天文台所長の宮地竹史さんは「かなり画期的なことで注目される画像解析結果となった。今後の観測に大きな期待が持てる」と喜びを隠さない。2月上旬まで観測は続くという。