伝統芸能・歌舞伎の世界を堪能-石垣島で初の公演

「ようこそ歌舞伎へ」で披露された「鷺娘」の場面

「ようこそ歌舞伎へ」で披露された「鷺娘」の場面

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 石垣島で初めての歌舞伎公演となる「歌舞伎鑑賞教室 歌舞伎へのいざない」が3月20日・21日、石垣市民会館大ホール(石垣市浜崎町)で開催された。

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 同鑑賞教室は文化庁の地域文化振興施策「舞台芸術の魅力発見事業」の一環で、日本独特の演劇で伝統芸能のひとつである歌舞伎を幅広く知ってもらうのを目的として行われたもの。

 舞台の前に歌舞伎俳優の澤村宗之助さんによる解説「ようこそ歌舞伎へ」が行われた。「歌舞伎は日本版ミュージカル」(澤村さん)と話し、歌舞伎の起源や荒事、女方、立回りなどさまざまな魅力を分かりやすく説明した。今回披露される「芦屋道満大内鑑-葛の葉-」の見所なども紹介された。

 「芦屋道満大内鏡」は人形浄瑠璃として初演され、その後歌舞伎化されたもの。平安時代の陰陽師・安倍保名と芦屋道満の対立を描いた全5段(5幕)の長編だが、今回は4段目にある「葛の葉」が披露された。女房葛の葉と葛の葉姫の2人役にはお姫様役や世話女房役などさまざまなジャンルの女方を演じる中村芝雀さん、葛の葉の夫で陰陽師の安倍保名には2007年に国立劇場特別賞を受賞した若手花形の中村種太郎さんが、それぞれ演じた。

 舞台では、葛の葉と葛の葉姫との早替えや狐である葛の葉の霊力を表現する仕掛けなどが見られた。葛の葉が障子に和歌を書き残す場面では、裏文字や下から上への書き上げ、左手や口を使い文字を描いていく「曲書き」があり、観客は初めての歌舞伎に見入っていた。

石垣島で初の歌舞伎公演-回り舞台も仮設し人気演目上演へ(石垣経済新聞)

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