映画上映や帽子、アクセサリーの展示販売を行う「南西フーテン祭」が11月15日~17日、ゆいロード沿いのアートギャラリー「イチグスクガロウ」(石垣市大川)で開催される。
石垣島出身で、現在は東京で会社勤めの傍ら不定期に移動泡盛バーを開く「はと商店」の店主・鳩山翔太さんの呼びかけで開催する同イベント。東京の下町を拠点に活動したり各地を渡り歩いたりしている出店者を集め、映画「男はつらいよ」の主人公「フーテンの寅」こと・車寅次郎のイメージと重なることからイベント名を付けたという。鳩山さんは「東京で創作・表現活動をする面白い人たちを故郷の石垣島で紹介したいと思った。東京の下町の空気を感じてほしい」と話す。
東京都葛飾区で帽子工房を営む「chappo(シャッポ)」は麦わら帽子や布帽子を販売する。店主の須田英治さんは、素材選びから裁断、縫製、肩入れ、装飾の全ての工程を1人で手がけている。神奈川県葉山町を拠点とするシルバーアクセサリー作家「mitome tsukasa」は、融解した金属を型に流し込んで作る鋳金の技法で、植物や鳥、星など自然をモチーフにした作品を中心に制作している。このほか、「誰もが簡単に自分だけのレコードがつくれる」をコンセプトに、お気に入りの楽曲や子どもの歌声、朗読の音源を基にオリジナルレコードの製作を請け負う「null records」が出店する(15日のみ)。隅田川沿いに写真事務所を構える大沼ショージさんによるポートレートの展示コーナーと射的ブース、鳩山さんによる泡盛バーも設ける。
開催時間は11時~17時。入場無料。
シアタールームでは、石垣島で移動上映活動を行う「ゆいシネマ」がドキュメンタリー映画「劇場が終わるとき」(真喜屋力監督)を上映する。9月に公開された同作は、沖縄最古の映画館として72年続いた「首里劇場」の幕引きを写真家・石川真生さんが追う姿を映し出す。2019年に閉館した石垣島最後の映画館「ゆいロードシアター」の1周年記念イベント記録映像より、昔の八重山の様子を映し出す「八重山の8mmフィルム×G.yoko+喜舎場英雄」も上映。ゆいシネマ代表の竹内真弓さんは「閉館した2つの劇場の記憶を残したいと思って作品を選んだ」と話す。16時30分開場、17時上映開始。鑑賞料は1,500円(障害者手帳提示で1,000円)。15歳未満鑑賞不可。ウェブサイトのフォームで予約が必要。定員は20人。