旧歴で初めて「丁丑」の日である2月1日、数え109歳の茶寿と数え97歳のカジマヤーを祝うパレードが大浜地区で行われた。
大浜では毎年、生まれ年を迎えた地域住民を招き、パレードや合同祝賀会を実施している。今年は数え13歳~109歳までの丑年生まれの住民が参加。大浜丑年生合同祝賀会実行委員会(前津英次実行委員長)が、茶寿・カジマヤーを迎えた6人のパレードを行った。大浜地区で茶寿を祝うのは初めて。
茶寿を迎えた依光年惠さんは1901(明治34)年9月30日生まれの高知県出身。1927(昭和2)年に那覇、1934(昭和9)年ごろに石垣島へ移り住み、金物・銃砲店を80歳過ぎまで営んでいた。現在は介護老人保健施設「いしがき太陽の里」で生活している。手先が器用でカジマヤーの時には衣装を自分で縫ったほか、300個の手まりを手作りで縫いプレゼントした。また依光さんの姉は108歳、弟は95歳まで生きた長寿姉弟だという。子ども5人、孫13人、ひ孫23人、玄孫(やしゃご)2人にも恵まれた。
記者の「好きな食べ物は?」という質問にも、依光さんは「好き嫌いはないです」とはっきり答える。施設では「何でも挑戦している」と元気な様子をみせ、パレードについても「こんなにお祝いをしてもらって、もったいないですよ」と話した。
カジマヤーは、1913(大正2)年5月22日生まれの仲本秀雄さん、同年10月17日生まれの登野城シゲさん、同年11月9日生まれの松竹ミツさん、同年12月4日生まれの小浜ナベさん、同年2月14日生まれの竹松ヨシさんの5人と、滅多に見られない長いパレードとなった。
風車などで飾られたクラシックカーにそれぞれ乗り込んだ6人は、沿道からの「おめでとうございます」という祝福に応えて、手を振りながらうれしそうな笑顔を見せていた。
JAおきなわ大浜支店前ではセレモニーが行われ、大工盛賢公民館長が「皆さんのご健康と長寿にあやからせてもらい、安全安心で住みよい大浜村づくりをしていきたい」とあいさつ。前田島純老人会長の音頭で万歳三唱をした後、婦人会役員が祝の舞を披露した。カチャーシーでは親類、住民が入り乱れて踊り、6人の長寿を祝った。
午後2時からは2009年丑年生合同祝賀会が大浜公民館で開かれ、各世代による余興を楽しんだ。前津実行委員長は「茶寿のパレードなどこのような長寿の方がいる時に、実行委員長をやれることはとても光栄」と終始笑顔だった。