与那国島産の天然化石サンゴを使ったサプリメントや家畜飼料、農業肥料などを製造販売しているコーラルインターナショナル(八重山郡与那国町、TEL 0980-87-3168)は6月8日、酪農学園大学(北海道)の獣医学部、小岩正照教授と共同出願していた「マイコトキシン除去用飼料添加剤(ウルカル)」が特許登録されたと発表した。
特許登録された「マイコトキシン除去用飼料添加剤(ウルカル)」は、天然化石サンゴを使った牛のかび毒(マイコトキシン)除去用の飼料添加剤。化石サンゴにはカルシウムや70種類以上のミネラルが含まれているため、これらの補給剤としても効果があるという。
2004年から小岩教授と共同研究を進め、化石サンゴがマイコトキシンに対して除去能力があることを世界で初めて発見。2005年に特許を出願し、2006年から与那国島産の天然サンゴ化石飼料「ウルカル」(7,350円)として商品化し、販売している。
かび毒にかかった牛や豚は内臓や消化器官の機能障害、乳量が減少し繁殖にも大きく影響する。同社によると「餌に混ぜて牛や豚に与えると、マイコトキシン除去だけでなく乳量の増加、繁殖成績向上などが期待できる」という。
山川朝源社長は「サンゴにはカルシウムを主体とした、動物に必要なミネラルを70種以上持っている。それを最大限に使用するため、これまで頑張ってきた。県内の畜産農家の活性化につながればうれしい」と話す。大城綾子専務も「当社の特許第1号で、20年近く頑張ってきたものが、やっと実を結ぶ時が来た。これからも必死にやっていきたい」と意気込みを語る。