南の島の星まつり実行委員会による日食観測会「石垣島で日食を見る会」が7月22日9時から、真栄里公園(石垣市真栄里)で行われた。同実行委員会は、石垣市や石垣島天文台、NPO八重山星の会などで組織される。
石垣島では太陽の83.4%が欠ける部分日食を観測。9時27分から12時21分の約3時間、日食を見ることができた。石垣島での最大食分は10時46分。周囲が徐々に薄暗くなっていくのを感じながら、10秒前からカウントダウン。会場に集まった約800人の来場者は、「ゼロ!」の声とともに空を見上げ、日食めがねで太陽を観察。大きく欠けた太陽に、歓声や拍手がわき起こった。
今回の観測会に向け、NPO法人八重山星の会は高さ2メートル以上のL字型ピンホールカメラを製作。日食の様子もリアルタイムでモニターに映し出した。そのほか、望遠鏡の太陽投影板を使用した方法や鏡、木漏れ日を利用した方法で日食観測が行われた。八重山星の会会長の通事安夫さんは「日食観望会は初めて行ったが、こんなに多くの人が集まってくれた。わたし自身も最初から最後まで見るのは初めて。日食のモニター映像は録画しているので、これから教材として使っていきたい」と話す。
石垣島天文台の宮地竹史副所長は「いい天気に恵まれて、きれいに日食を見ることができた。子どもたちがこれをきっかけに星の観測を好きになって、興味をもってもらえればと思う。次回は『星まつり』で、天の川を見ましょう」と呼びかけた。