石垣・白保に赤瓦屋根のケーキ店-大阪出身の夫婦が開業、早くも人気に

石垣・白保にオープンした「お菓子の家PAPIRU(パピル)」

石垣・白保にオープンした「お菓子の家PAPIRU(パピル)」

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 石垣・白保に2月24日、「お菓子の家 PAPIRU(パピル)」がオープンした。同地区に初めてできたケーキ専門店で、地域住民から喜ばれている。

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 地域に溶け込む赤瓦屋根の素朴なたたずまいが特徴の同店。木製のドアを開け、店に入ると左手にショーケースがあり、すぐ横でオーナーの安井祐策さんがケーキを作っている。奥には8畳ほどの座敷を設け、ゆんたく(方言でおしゃべり)しながら、コーヒーや紅茶と一緒にケーキを食べることもできる。

 安井さん夫婦は大阪府出身。地元や奈良でパティシエとして働き、7年前に石垣に移住。市内のホテルに勤務した後、昨年退職した。高校卒業してから約30年間、この道一筋という安井さんのケーキは評判を集めている。開店準備中から心待ちにしていた人も多く、オープンして1週間でリピーターもいるほど。近所の子どもたちも自転車に乗って買いに来るといい、店内には「ケーキおいしかったよ」と書いたメッセージカードも。

 「パピル」は方言で「蝶」のこと。夏に開催される白保の豊年祭では、地区内の各班が伝統の踊りを披露するのが習わしで、同店がある2班は「パピル節」という蝶の舞いを踊る。地域に根ざした店でありたいという思いから店名にしたという。

 大切にしているのは、地元素材と季節の果物を使ったケーキ作り。「ここは果物が豊富で他にもまだまだ素材がある。作ってみたいものはたくさんある」と安井さん。一番試したいのは「石垣島産の黒糖」だという。砂糖だけで7種類を使っているといい、「黒糖を使って焼くと生地の出来上がりが違う。せっかく島に製糖工場があるので、本土にはない味を出してみたい」と意欲をみせる。

 ショーケースには「モリモリフルーツロール」(294円)、「こっくり黒糖プリン」(157円)、「すっぱいルバーブとトロピカルゼリー」(242円)、「バナナチョコケーキ」(304円)などが並ぶが、果物が少ないこの時期は本土の厳選した食材を使った「大分県産山香栗のモンブラン」(367円)、「伊集院の苺と桜のケーキ」(367円)が「おすすめ」だという。「さんぴんマドレーヌ」「こくとうフィナンセ」(ともに105円)などの焼き菓子もあり、贈答や記念日用のホールケーキのオーダーにも応じる。

 「まずは地域の皆さんに買ってもらい、愛される店作りをしていきたい。また白保は観光客の方も多いので、寄っていただければ、民家の雰囲気も感じてもらえると思う。生クリームにもこだわっているので、ぜひ食べてほしい」と妻の瞳さん。

 営業時間は10時~20時(売り切れ次第閉店)。

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