石垣の商店街、全国初ネーミングライツを導入-「ユーグレナモール」に改名

全国初のネーミングライツ「ユーグレナモール」誕生で記念式典

全国初のネーミングライツ「ユーグレナモール」誕生で記念式典

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 石垣市の中心地にあるアーケード街「あやぱにモール」(石垣市大川)がネーミングライツ(施設命名権)の譲渡によって3月14日、「ユーグレナモール」に改名した。商店街の命名権譲渡は全国で初めて。

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 市中央商店街振興組合が所有するこのアーケードは、国から2億3,000万円を借り入れ、1988(昭和63)年に完成した。古くから市場や商店が軒を連ね、市民の台所として大きな役割を担ってきたこの場所は、八重山民謡「鷲ぬ鳥節」発祥の地でもあることから、歌詞にある「綾羽(あやぱに)」の名が付けられ親しまれてきた。

 しかしその後、経済情勢の変化や大型店の進出などにより客足は遠のき、一時は空き店舗が目立つなど商店街の財政運営は困難に。約9,500万円の返済金や維持管理費の捻出(ねんしゅつ)にも苦慮する中でアーケードは老朽化し、改築が必要な状況となった。

 そこで同振興組合はネーミングライツの導入を決定。東京に本社があるユーグレナが2年契約で取得した。同社は微細藻類の一種「ユーグレナ」を生かした健康、環境に関する事業を展開しており、2005年から石垣市にある施設で培養を行っている。同社の出雲充社長は「世界で初めて大量培養に成功したことで、学会でも石垣島の環境に注目が集まっているが、石垣島の皆さんにそのことを伝えてこなかった。島の皆さんに知ってもらいたいと思い、今回、名前を付けさせてもらった」と命名権取得の動機を語る。

 同振興組合の仲本勉理事長は「人は変わっても建物は残っていく。中心市街地としての自負があり、ここを廃れさせるわけにはいかないという思いで譲渡を決めた。ユーグレナだけに頼るということではなく、各店舗にもさらに努力と協力をお願いしている。新しい展開、情報発信地として頑張っていきたい」と話す。

 「日本最南端の商店街から、観光、環境、健康の発信に寄与していきたい。石垣市と東京で互いの地域資源、知的財産を出し合いながら日本、世界に発信していきたい」と語る出雲社長。栄養価の高い食品原料としてのユーグレナを使いすでに黒糖や菓子を開発しており、「今後も地元と協力しながら付加価値の高い商品を生み出していきたい」と意欲をみせる。

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