郵船クルーズ社所有の豪華客船「飛鳥II」が3月27日、石垣港に寄港した。港には特産品販売や屋台の特設テントが設置され、夜にはライブショーも開催して訪れた乗船客を歓迎した。
同船は総トン数5万142トン、全長約241メートル、乗組員460人と国内最大級の豪華客船。今回のクルーズは横浜から石垣までを周遊する「春うらら・南西諸島クルーズ」で、乗船客650人が11日間の船旅を楽しんでいる。
石垣への寄港は2007年、2009年に続いて3度目。歓迎セレモニーではミス八重山の2人が中村大輔船長ら3人に花束を手渡し、石垣市の崎原喬企画部長が「石垣島での滞在を楽しんでほしい」とあいさつ。中村船長は「温かい歓迎に感謝する。乗客には自然を満喫してもらいたい」と礼を述べた。
クルーズでは宮崎の日南、奄美大島、高知などに寄港するが、停泊するのは石垣だけで、石垣市、市観光協会は観光案内デスクを設置して、島内観光や離島めぐりを希望する客に対応した。テントでは泡盛、黒糖、石垣牛などの特産品や三線などを販売したほか、モズクの天ぷら、グルクンの唐揚げ、マグロそばなど地元の海産物を使った料理を提供した。
船内では、子ども演劇「オヤケアカハチ」を演じているウィングキッズリーダーズが演舞を披露。夜には岸壁でライブショーを開催し、石垣市出身のシンガーソングライター、前花雄介さんが歌声を響かせた。ライブを楽しんでいた女性は「石垣島には飛行機で来たことはあるが船では初めて。こうしたサービスはいい」、女性乗組員は「買いたいと思っていた泡盛があったので、目の前で買えて良かった」などと話していた。