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NPO「花と緑の石垣島」が事務所を開設-旧シネマ万世館に拠点

旧シネマ万世館にNPO花と緑の石垣島が事務所開設

旧シネマ万世館にNPO花と緑の石垣島が事務所開設

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 NPO法人「花と緑の石垣島」が4月10日、旧シネマ万世館(石垣市石垣)に事務所を開設し、地域の人々や関係者を集めて開所式を行った。

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 同NPOは、2005年4月16日、地球温暖化防止に向けた省エネルギーの普及活動と緑潤う石垣市の創造を目指して発足。これまで御神崎でのテッポウユリの植栽、巨樹観察会、木かげ診断、新川川木かげロード大作戦のほか、講演会や展示会などを開催してきた。現在はデイゴヒメコバチによる被害が問題となっているデイゴの再生プロジェクトに取り組んでいる。

 これまで事務所はなく、役員会や会議などは理事の自宅や公共施設のロビーなどを借りて行ってきたが、旧シネマ万世館所有者の山城興良さんが同NPOに無償で提供。念願の活動拠点を得た。会館内に映写機はないが、スクリーンや客席、舞台はそのまま残っている。同NPO事務局長の東浜妃敏さんによると、山城さんは父・興常さんが植樹活動を行っていたことから同NPOの活動に賛同。「市民が集まって活動できる、文化の発信地として利用してほしい」と話したという。「異業種の人たちともイベントを開催し、互いに理解を深めながら活動を進めていきたい」と東浜さん。

 当日は同NPO代表の前津栄信さん、相談役の大屋一弘さん、中山義隆石垣市長がテープカット。前津さんは「開所式を迎えることができ、この上ない喜び。この事務所を活動拠点としてNPO活動にまい進していきたい」と述べ、来賓として招かれた中山市長も「わたしにとってもデイゴは思い出深い木。名木が枯れてしまい誠に残念に思っている。石垣市も全面的にバックアップしていきたい」とあいさつで述べた。

 今後はデイゴ再生プロジェクトを中心に、これまで植樹したフクギの管理、家庭で楽しむための花き講習会などを予定する。プロジェクトではデイゴの調査を行い、夏までに文化財施設内にあるデイゴから防除作業を実施するが、薬剤費としてデイゴ1本に数万円かかる。市が国の重点分野雇用創出事業で確保した1,500万円の補助を受けたが、同事務局次長の大兼透さんは「木は1,000本以上になると見られ、企業からの支援や市民からの寄付に頼らざるを得ない」と協力を呼びかけている。

 詳しくは同NPO事務局(TEL0980-88-8739)まで。

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