砂浜での豊年祭、爬竜船競漕や弥勒を奉納-黒島の豊年祭

弥勒(ミーラク)が登場すると観光客などがしきりにシャッターを切っていた。

弥勒(ミーラク)が登場すると観光客などがしきりにシャッターを切っていた。

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 黒島公民館(竹富町)の「豊年祭」が8月5日、宮里海岸で行われ、爬竜船競漕(パーレ競漕)や弥勒(ミーラク)行列などを奉納し、今年の豊作を祝うとともに来年世(ヤイネユー、翌年)の豊穣を祈願した。

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 黒島の豊年祭は、かつて陸での綱引きで決着がつかず、船漕ぎ競漕を行ったところ、その年が大豊作となったことから海辺での豊年祭になったと言われている。船は那覇ハーリーと比べて小型で那覇の42人(漕ぎ手32人、鐘打ち2人、舵取り2人、旗持ちなど6人)に対し、黒島は22人(漕ぎ手16人、旗と太鼓3人、舵取り1人、走者1人、浮き取り1人)が乗り込む。決着の付け方も独特で、砂浜から走者1人がスタートして船に乗り込み、沖にある浮きを取って戻ってくるまでを競う。

 午前中に行われたパーレ競漕では宮里村と仲本村が競い、走者のリードを維持した仲本村が勝利した。その後行われた奉納舞踊で弥勒(ミーラク)が登場すると、カレンダーやポストカードなでおなじみの姿に、カメラを手にした観光客などがしきりにシャッターを切っていた。

 午後に行われたパーレ競漕には東筋村と久しぶりに登場した保里村が対決。息の合ったかいさばきを披露した東筋村が勝利した。パーレ競漕が終わった後、両村の漕ぎ手などが作った円の中に村人たちも加わって豊年ジラバを踊り、祭りのクライマックスを迎えた。

 会場には観光客など1,000人以上が詰めかけた。新潟から来たという佐藤聡さんは「黒島が好きで毎年来ているが、豊年祭は初めて。砂浜から走者がスタートするパーレ競漕など写真で見たままの風景で感動した」と話していた。

 今年の祭りでは混乱を避けるため、プレス関係者用の区域が設けられるなど撮影規制が行われた。

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