石垣市内にあるカフェ8店舗がフェアトレードチョコレートと八重山産の食材を使って創作したスイーツメニュー「石垣島バレンタインカフェめぐり」が人気を集めている。
企画したのは石垣でオリジナルイラストTシャツとオーガニック商品を販売している「なちゅらる宇宙人」(石垣市大川)の栗村友己さん。フェアトレード活動を行っている「第3世界ショップ」(東京都目黒区)の「コミュニティトレード チョコプロジェクト」に賛同し仲間に呼びかけた。
フェアトレードは発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に購入することで、生産者や労働者の生活向上を目指す世界的な取り組み。コミュニティトレードとは、地域の特産品や知恵を掛け合わせ、人と人とのつながりでオリジナル商品やサービスを生み出していこうという動きで、同プロジェクトは2つのトレードの意味合いを持つ。
栗村さんは「島の物で地域がもうかり元気になる仕組み作り。それを楽しくできないかと考えた」ときっかけを話す。「地域を輝かせ問題解決を図ることはフェアトレードと同じ」とも。それぞれの店やメニューを紹介するマップも手作りし、「おしゃれなカフェがこんなにあったんですね」と市民や観光客から喜ばれているという。
参加しているのは、「カフェタニファ」(紅芋チョコレートクレープ)、「マクロビオティックカフェ pocp a poco」(島産豆乳使用オーガニックチョコレート)、「仲嶺おかず店」(泡盛と黒糖入りチョコレートのテリーヌ&ブラウニー南国風)、「メキシコ料理 バガブンド」(島タルトショコラ&島黒もち米のビタープリン)、「ガーリックアイランド BUSSE」(チョコと島豆腐のバレンタインスコーン)、「トラベラーズカフェ 朔」(島豆腐のホワイトチョコムース)、「島野菜カフェ リハロウビーチ」(EXチョコと波照間黒糖のチーズスフレケーキ)、「CAFE&BAR PUFF PUFF」(パッションフルーツ風味チョコレートフォンダン)。
各店舗のシェフやパティシエが作り出したスイーツはここでしか味わえないオリジナルメニュー。さらにフェアトレードチョコは溶けにくくする乳化剤や添加物を使わないため温度に弱く、秋から冬にかけてしか製造されない。今年の入荷予定はなく、無くなり次第売り切れとなる限定品。1日に作る数も限られるため、店によっては早い時間に売り切れるところもあるという。
栗村さんは「来年も企画したい。みんなが手を取り合ってこの取り組みが広がってくれれば」と期待を寄せる。2月14日まで。