宮城県石巻市で撮影し、東日本大震災前に完成した映画「エクレール・お菓子放浪記」のチャリティー上映会が5月29日、石垣市民会館大ホール（石垣市浜崎町）で開かれる。

　同作品は、両親と死に別れて孤児となった少年・アキオがさまざまな出会いと別れを繰り返して戦中・戦後を必死に生き抜いていく姿を描いた作品。タイトルにもある「お菓子」はアキオの心の糧であり、憧れでもある。それが生きる希望となり、平和へのメッセージへとつながっていく。原作は、小説家である西村滋の自伝的作品「お菓子放浪記」で、初版以来35年にわたって読み継がれロングセラーとなっている。

　3年の歳月をかけ、作品が完成したのは今年2月。3月10日に東京で完成披露試写会が行われたが、翌日に東日本大震災が発生。メーンロケ地だった石巻市は壊滅状態となり、全国のトップを切って上映が予定されていた同市の岡田劇場も津波で流された。

　東日本での上映が難しくなった後、西日本を中心にチャリティー上映会が企画され、石垣市でも実行委員会が組織された。今回、「がんばろう！東北」の思いを込めて上映会を開催が決まった。

　上映は14時30分～、18時30分～。入場料は、大人＝1,200円、学割（高校生以下）＝800円、小学生以下無料。当日はキッズルームも用意する。問い合わせは実行委員会の前里さん（TEL090-8292-7708）まで。　収益金は全て被災地支援に充てる。