焼きたてパンの店「SEVEN BELLS(セブン・ベルズ)」(石垣市登野城、TEL0980-83-7107)が12月10日、国道390号バイパス沿いにオープンした。
店舗面積はキッチンと販売スペースを合わせて16坪。ヨーロッパのベーカリーを思わせる対面式で販売し、木製カウンターのガラスケースにパンを並べる。
店主の仲大盛秀彦さんは石垣市出身。高校まで島で過ごし、その後上京。フランスの老舗高級食品店「FAUCHON(フォション)」の都内店舗に10年勤め、パン職人としての腕を磨いた。帰郷してから石垣全日空ホテル&リゾート(現ANAインターコンチネンタル石垣リゾート)に勤務。ベーカー&ペストリー長を務めて今年10月に独立した。
店名の「SEVEN BELLS」(7つの鈴)には「Integrity」(誠実に)、「Safe&Healthy」(安全で)、「Delicious」(おいしい)、「For the Community」(地域に根ざして)、「Family-oriented」(家族と共に)、「Smiling」(最高の笑顔で)、「Gratitude」(感謝を忘れずに)という仲大盛さんのパン作りに対する7つの思いが込められている。
開店時間の7時には手でちぎって食べられるソフト系、8時ごろからデニッシュ系、11時ごろから食パンやバケットなどが焼き上がる。口コミで評判が広がり、目当てのパンを買おうと早くから客が訪れるため、午後の早い時間に売り切れることも少なくない。
石垣島のミルクたっぷりの生地に大納言をトッピングした「大納言パン」(180円)、コーヒー風味のアーモンドクリームを使った「カフェデニッシュ」(180円)、3種類のチーズと生クリームをトッピングした「3種のチーズパン」(280円)、オレンジ風味のパンにチョコをトッピングした四角い「チョコキューブ」(160円)、自家製の天然酵母と島の海水を使った「バケット」(240円)のほか、クルミパン(160円)、チョコクロワッサン(180円)、紅芋デニッシュ(200円)、アーモンドデニッシュ(180円)、ハム・チーズロール(160円)、山型食パン(300円)、リュスティック(240円)などが並ぶ。
島独特のスパイスを使ったピパーチブレッド(90円)もあり「今後は黒紫米やさんぴん茶、パイン、油みそなど島の食材を生かしたパンも作りたい」と仲大盛さん。「夏場など観光シーズンには島のPRになるようなパンを多く並べ、通常では世界のパンを地域の皆さんに紹介したい」と意欲を見せる。対面式にしたのもそのためで「よりおいしい食べ方をアドバイスしたり、食べた感想を聞いたりと客と会話ができるようにした」と話す。「子どもたちにも本当のおいしさを伝えたい」と食育への関心も。
「どんどんバリエーションを変えていろいろな種類のパンを提供し、地域の皆さんに愛される店にしていきたい。アイスなども提供していきたい」と描くビジョンは広がるばかりだ。
営業時間は7時~。無くなり次第閉店。