JAおきなわファーマーズマーケットやえやま「ゆらてぃく市場」(石垣市新栄町)で2月29日、黒糖作りの実演が行われた。
黒糖作りに適している品種向上を図ろうと八重山地区糖業技術連絡協議会が開催。JAおきなわ八重山地区本部さとうきび指導員の大底安順さんは「通常、研究者や関係機関内でモニター調査をしているが、ダイレクトに消費者の声を聞きたかった」と、きっかけを話す。
用意したサトウキビは「沖縄産3種」「九州産2種」の計5種。各50キロから出た搾り汁20キロを大鍋で約3時間煮込み、黒糖を作った。
買い物客は足を止めて作業に見入り、出来上がりを待った。社会科見学で訪れていた登野城小学校6年の宮里隼人さんは「最初は緑色だった搾り汁がだんだん茶色に変わって不思議だった。かき混ぜたらいい匂いがした。いい体験になった」と興奮気味に話した。
搾り汁がチョコレート色になり、ほぼ煮上がったところで火から下ろし、さらに数分かき混ぜて完成。アルミバットに移して冷ますと、2キロほどの黒糖が出来上がった。冷めるのを待ちきれず、鍋についた黒糖が差し出されるとわれ先にと手を伸ばす人も。買い物客は、作り立ての味をおいしそうに味わった。
会場ではアンケートも実施。5種の味を比較しながら、アンケート用紙に記入した。結果は商品化に生かす。