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石垣の保育所で「子どもと絵本」講演会-「小さいころから魅力的な本を」

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 新川保育所(石垣市新川)で9月14日、保護者や保育士を対象にした講演会「子どもと絵本」が開かれた。

講演する赤木さん

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 同保育所保護者図書係を中心に、子どもと本の距離を縮めようと企画された。全国各地で講演や書評・執筆活動などを行う児童文学評論家の赤木かん子さんを講師に招いた。赤木さんは22年前の来島以来、石垣市立図書館に6000冊以上の児童書を寄贈。石垣市立図書館20周年となる2010年には、市より感謝状が贈られている。

 赤木さんは講演の中で、「言葉が分からない赤ちゃんにどうして本が必要か」とたびたび保護者に聞かれることを取り上げ、「言えないからといって感じていないわけではなく、言葉をまだ手に入れていないだけ。赤ちゃんは言葉を体の中にためている」と話し、幼いころから親が子どもにたくさん話しかけることや、読み聞かせの必要性を強調。どの年代にどういった絵本が好まれる傾向にあるかを説明した上で、本は親の趣味が反映されやすいため、しばしば押し付けになることも指摘。「本自体を楽しもうというのは間違い。子どもが喜ぶほっぺたを見て楽しめばいい」と、子ども自身が好きな本を見つけることを奨励した。全国の保育所には図書が少ないことも指摘。「子どもには良しあしを見抜く目があるので、チャンスさえ与えられればいいものを見つけられる。保育園のころから魅力的で面白い本を与えることが必要」と説いた。

 会場となった保育所の教室には、事前に応募した保護者や教育関係者ら約40人が参加。ユーモアを交えた赤木さんの話に時折笑い声を上げながら、熱心に聴き入っていた。

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