「教科書検定意見撤回を求める八重山郡民大会」が9月29日、石垣市総合体育館メインアリーナ(石垣市平得)で開催され、76団体を含めた3,500人の郡民が集まった。
同大会は2008年度から使用される高校教科書検定で、沖縄戦の「集団自決」に関する日本軍強制の記述を削除・修正されたことに対して抗議し、意見撤回を求めるもの。当日は本島の宜野湾海浜公園(宜野湾市真志喜)で「県民大会」、宮古島の宮古島市前福多目的運動場(宮古島市平野)で「郡民大会」も行われた。
大浜長照市長は主催者あいさつで「戦争を知らない世代が多くなり、そんな時に文科省は事実を間違って伝えようとしている。これは絶対に承服できない。八重山郡民も声をあげ、それをきちんと伝えていかなければならない」と訴えた。
そのほか5人の戦争体験者と高校生代表が意見を発表した。八重山商工高校1年生の小禄葉月さんは「祖母から戦争のことをよく知りなさいと言われてきた。郡民大会に参加し、事実を知ること、伝えていくことの大切を知った」と話した。
大会に参加した20代の女性は「自分の祖父母も戦争体験者。祖父母の話が本当にあったことなんだと改めて実感した」と話し、60代の男性は「これはとても大事なこと。これから頑張っていかないといけない」と言葉を強くした。
大会決議は満場一致の拍手で採択され、検定意見を撤回させるまで頑張ろうと一斉に声をあげた。