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石垣の染織工芸サロンで「千利休の世界展」-直筆書状や献上茶わんなど

千利休にまつわる茶道具や工芸品など茶道に関する11点を展示

千利休にまつわる茶道具や工芸品など茶道に関する11点を展示

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 石垣の染織工芸サロン「とものや」(石垣市大川、TEL 0980-82-4364)で現在、「千利休の世界展」が開かれている。店主の加藤伴子さんが創業35周年記念に合わせて企画した。

千利休直筆の書状

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 千利休は織田信長、豊臣秀吉に仕え、茶道千家流の始祖となった「茶聖」と称される人物。期間中、京都在住の収集家、上田定緒さんの「Teioコレクション」の中から、千利休にまつわる茶道具や工芸品など茶道に関する11点を展示している。

 16世紀、安土桃山時代に千利休が直筆した「書状」のほか、フィリピンより持ち帰ったとされる「呂宋(るそん)の茶わん」は、雲龍の図や金色に着彩され、千利休を通して秀吉に献上されたもの。「お香入れ」は、木地で将棋盤に見立てたもので秀吉から淀殿に贈られたとされる。淀殿が着用した「御慶長小袖裂(おんけいちょうこそでぎれ)」は、染色資料の中で最も優美な超一級品といわれ、その刺しゅうの細かさが特徴だ。

 江戸時代の作品は、武士のたしなみとして利休より茶道の手ほどきを受ける場面を描いた「利休茶道手ほどきの図」や、和紙をよって麦漆でつなぎ、その上からうるしを塗った軽い茶わんなど、入れ子のアイデアが採用された貴重な「一閑張り茶道具」。「御くす玉」は、玉の中にジャコウや丁子などの薬草、薬味、香料などを入れ、柱に掛け飾ったもの。

 加藤さんは「市内の茶道家に見てもらいたいと思い開くが、せっかくの機会なので興味のある市民の皆さまにもご覧いただきたい。お金に換算できない貴重な資料の数々を八重山で見るめったにないチャンス」と来店を呼び掛ける。

 店内では、35周年にちなみ、価格を「35」にそろえて工芸品も販売している。訪問着と袋帯を仕立て込み80万円相当の品を35万円で、10万円相当の無地の帯やバッグを3万5,000円で、それぞれ販売している。

 営業時間は10時~19時。観覧無料。10月15日まで。

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