石垣市宮良のヤラブ並木で10月20日、「宮良村へ行こう!あかんまフェスタ」が開催された。主催は宮良村ブランディングプロジェクト実行委員会。
「ヤラブ並木」など八重山を題材にした曲をしっとり歌う前花雄介さん
今年で2回目となる同フェスは、宮良川やヤラブ並木などの豊かな自然、民謡・舞踊や口承伝承をはじめとする伝統文化など、村の資源を活用し、地域活性化につなげることが狙い。
当日は早朝から宮良川いきもの探しやカヌー・シーカヤック体験、ヤシの葉帽子作りや乗馬体験、フリーマーケットなど多彩な催しが行われ、並木道や周辺の湾や川では親子連れでイベントを楽しむ姿が見られた。
夕方から行われた舞台の部では、宮良村出身の大道芸人「にんにん」によるパフォーマンスや同シンガー・ソングライター前花雄介さんのライブ演奏、フリーカメラマンで八重山の祭事などの著者を出している楠山忠之さんの講話、村に伝わる格言の紹介や舞踊「赤馬(あかんま)節」の披露など、多彩な演目で観客を楽しませた。
ヤシの葉の帽子作りを指導した仲宗根宏文さんは「子どもたちが一生懸命になって帽子を作り、完成すると母親も一緒になって喜ぶ姿を見て、開いて良かったと思った。機会があればまた教えたい」と手応えを感じていた。
祭りを終え、宇根底忍実行委員長は「いろいろな人がつながるきっかけになればと企画したが、今年も地域に支えられてこうして開催できたことを感謝している」と話し、「多彩な催しの中で自身も先人たちの素晴らしさを感じる機会になり、この村には残していくべき大切なものがあるとあらためて実感した」と感慨深げに話していた。