市民参加でサンゴの白化をチェック-「コーラルウオッチ」普及を

写真左から白化前から白化後、白化後から死滅、白化後から回復(提供元=環境省 国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター)

写真左から白化前から白化後、白化後から死滅、白化後から回復(提供元=環境省 国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター)

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 海辺環境に関わる人や興味を持つ人らによるネットワーク「海辺の環境フォーラム」(東京都立川市、TEL 042-528-6595)主催の「サンゴ礁保全調査セミナー」が10月17日、国際サンゴ礁研究モニタリングセンター(石垣市八島町)で行われた。

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 「海辺の環境フォーラム」は海辺から環境教育を考えていこうと海辺のある各地で開催されており、石垣市でも2003年に第3回が開催された。

 同セミナーでは、冒頭でサンゴの生態や白化現象についての紹介された後に、サンゴの白化をモニタリングする市民参加型の調査活動「Coral Watch(コーラルウオッチ)」についての説明があった。

 コーラルウオッチはオーストラリアのクイーンズランド大学で開発されたもので、色見本となるカラーチャートを使ってサンゴの健康状態をモニタリングする方法。「海辺の環境フォーラム」の古瀬浩史さんは「誰でも簡単に取り組めるもので、サンゴ礁に関する環境学習の教材としても使用できる」と話す。

 参加者たちはサンゴ礁の写真を見ながら、カラーチャートを使ってモニタリング調査方法を学んだ。「重要なのは色の濃さ。注意点としては、青や紫系のサンゴには使用できないこと。枝状のサンゴの場合は先端を除くこと。藻類の付着には注意すること。継続的な調査が大事だということ」(同)と説明を加える。

 そのほか、石垣市立富野小学校の小学3年生~6年生で行われたコーラルウオッチ調査活動の報告や、発展的な調査としてコーラルウオチをどう活用していくかなどについても紹介があり、参加者からの質問も専門的な内容が多かった。

 「コーラルウオッチの普及はまだ始まったばかり。これからいろいろと発展していければ」と古瀬さんは今後に期待を寄せる。

Coral Watch(日本語HP) 海辺の環境フォーラム国際サンゴ礁研究モニタリングセンター 

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