石垣・白保地区の海沿いに1月25日、「ごはん」メニューを提供する飲食店「旬家ばんちゃん」(石垣市白保、TEL 0980-87-0813)がオープンした。
店舗面積は約20坪。自宅1階を改築し、カウンター4席、テーブル6席、座敷8席、縁側3席、テラス4席と、さまざまな席を用意。テーブル席は切り離すことができ、人数も臨機応変に対応できるよう工夫した。
店主の板東秀祐さんは大阪府出身。脱サラ後に調理師免許を取得し、15年前、石垣島のリゾートホテルでの就職を機に家族で移住した。島へは趣味のダイビングで何度か訪れており、以前から移住への漠然とした夢は持っていたという。その後、市内3ホテルでの勤務を経て、住居を構えていた同所で独立開業。店名の「ばんちゃん」は坂東さんの両親が大阪で営んでいた焼き鳥店から付けた。
長年のホテル厨房での経験を生かし、ジャンルにこだわらず、その日仕入れた地元の旬の素材をアレンジする。生産地や生産者名を表示するプレートも置き、安心・安全で体に優しい食材へのこだわりを見せる。
決まったメニューはなく、汁や漬物、あえ物などが付く「あさごはん」(800円)、6品のおかずから2品を選べ前菜やデザートなどが付く「ひるごはん」(1,300円)、「うたまのひるごはん」(1,000円)、「デザートプレート」(500円)などがあり、メニューは週ごとに替える。幅広い客層に対応できるよう、和洋中さまざまなおかず、パンや黒紫米などの主食やスープが選べるスタイルで、選択肢の幅も広い。
ケアマネジャーの妻・公美さんの観点で、介護施設でも使われている安定した椅子やトイレの補助手すり、床のバリアフリーなどにもこだわった。八重山上布のタペストリーや福木染めの洗面所用ハンカチなど、店内の随所に島の民芸品や雑貨を置く。
坂東さん夫妻は「地域の方からの多くの協力があり、オープンにこぎ着けることができた。お年寄りから小さいお子さままで来ていただきたい。地域の中でかわいがられるような店になれれば」と話す。「今後テークアウトや手作りケーキの販売なども考えている。お客さまの要望を取り入れながらより良い形に変えていけたら」とも。
営業時間は8時30分~15時。