石垣・平久保で11月17日、「さがり花100人植樹」が行われた。石垣市観光交流協会が創立50周年記念事業として主催し、平久保サガリバナ保存会、石垣市、環境省石垣自然保護官事務所、東運輸、大塚勝久写真事務所が協力した。
同地域では近年約4万4300本のサガリバナ群落が発見され、昨年には環境省が国立公園の拡張計画を発表するなど島内外から注目を集めている。同地区の自然景観を守り育て、サガリバナを観光の資源として広くPRすることで、石垣島北部地区の新たな魅力を発信しようというもの。
植樹希望者を募ったところ、石垣市民を中心にすぐに定員に達した。参加者に対し、同協会宮平康弘会長は「皆さんの協力で石垣島北部の豊かな自然を守ってください」とあいさつ。
関係者が前日までにサガリバナ群落として整備した地域の東側約50メートル四方を開墾しており、参加者は記念撮影の後、周囲を囲むように30分ほどかけて丁寧に117本を植樹した。すでに平久保小学校の卒業生や同校を離れる先生らが植樹したサガリバナは500本。土地はいずれもサガリバナ群落の発見者でもある米盛三千弘さんが所有する。
心地良い汗を流した後は、同保存会が用意した八重山そばを食べ解散した。
市内から参加した親子4人は「2歳と0歳の子どもがおり、記念になるため参加した。子どもと一緒に成長してほしい。数年後に花を咲かせるのを楽しみにしたい」。同じく市内から参加した女性は「自分の名前の札をいただいたので、今後訪れた時にすぐ自分の木とわかる。成長の過程を見たいので、こまめに足を運ぶつもり」と、それぞれ感想を述べた。