劇団四季が11月28日・29日、石垣市民会館大ホール(石垣市浜崎町)でミュージカル「ユタと不思議な仲間たち」の公演を行った。29日は石垣市・竹富町の小学校19校を無料招待した。同劇団の石垣公演は今回で3回目。
同劇団では北海道利尻島から沖縄県石垣島を巡演し、多くの子どもたちにミュージカルを見てもらおうと「全国公演プロジェクト」を実施している。学校を通して子どもたちを無料招待しており、石垣市と竹富町からは約820人の子どもたちが招かれた。
同ミュージカルはいじめ問題に取り組んだもので、東京から東北の村に引っ越してきた主人公・ユタが、「座敷わらし」と出会うことで生きることの大切さや人とのつながりを学んでいくストーリー。
公演が始まり会場が暗くなると、先ほどまで騒いでいた子どもたちが静かになり、割れんばかりの拍手が起こった。子どもたちは劇団員の迫力ある演技や歌声、激しいダンスに目を奪われていた。レーザーを使った幻想的な演出やフライング演出などもあり、大きな歓声が上がっていた。フィナーレでは「友達はいいもんだ」を会場全体で合唱した。
劇団員に見送られた子どもたちは握手をしながら、「面白かった」「ありがとうございます」と興奮気味に感想を述べていた。
劇団四季営業部の鈴木善大さんは「石垣島では3年前から毎年1公演を行っている。離島の子どもたちとっては、船に乗って公演を観に行くというだけで楽しみになると思うし、子どものときに見たものは必ず残っていくと思う。子どもたちが何かを感じとってもらえれば」と話していた。