テレビ出演でも知られるスポーツ心理学者の児玉光雄さんが石垣島に初来島し、「限界をつくらない考え方、イチロー思考で成功をつかむ法」をテーマに講演を行った。主催はハッピーエイト倶楽部。
児玉さんは元テニスプレーヤーで全日本学生選手権ベスト8の記録を持つ。スポーツ心理学者として、多くのプロスポーツ選手のメンタルカウンセラーを務める。著書は150冊以上、「イチロー思考」はベストセラーとなった。
ステージに登壇すると、「トップアスリートはどのような考え方、行動パターンで頂点に上り詰めたのか説明したい」と、テレビとは違った真剣な語り口で講演を始めた。
前半の1時間は「イチロー思考に学ぶ成功をつかむ5つの力」をテーマに「持続力、没頭力、執着力、直観力、創造力」のエピソードを本人のコメントからの学びを分かりやすく話した。
「イチロー選手のコメントの10%に奥深いヒントが隠されている。最近は『願えば夢がかなう』という風潮があるが、そうしたら、この世の中は成功者だらけになる。願いが実行力に結びつき、実行を続けなければ夢はかなわない。イチロー選手は小学3年から中学3年までバッティングセンターに毎日通い、多くの量をこなし、ある時に大きな質の変化をもたらす『量質転化』につながった」と説明した。
後半30分は集中力が上がるグリッドテストなどを聴衆に試してもらい、成績優秀な人には著書を進呈した。パズルゲームを一番に解いた西表直哉さんは「ハイポジティブ、ローポジティブという考え方は新鮮だった。自分の思考をコントロールできるようになりたい」。金城竜馬さん(石垣中2年)は「サッカーをしているが、上達するための大切な要素を学べた。これからの練習に生かしたい」と感想を、それぞれ話した。