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石垣で旧盆「祖霊と過ごす3日間」-各地でアンガマや獅子舞など

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 8月8日から週明けにかけ、石垣島の各地で「ソーロン(旧盆)」行事が執り行われた。

アンガマトゥズミも盛大に

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 八重山地方のお盆は毎年旧暦の7月13日から3日間。先祖の霊が帰って来ると考えられているお盆の間、仏壇のある家庭では毎食仏前にごちそうを備えるほか、親戚や故人にゆかりのある人らが線香を供え、先祖を供養する。

 10日はスーパームーンで明るい月明かりの下、各家では親戚同士で料理を持ち寄ったり庭先で花火をしたりと、先祖の霊を見送るまでの間、それぞれ盆行事を楽しんだ。

 大川・登野城・石垣・新川・平得・真栄里・大浜地区などでは、あの世からの使者であるウシュマイ(翁)とンミー(媼)がファーマー(子孫)を連れて家々を訪問し、家主らの前で珍問答を繰り広げるという伝統行事「アンガマ」が行われ、にぎやかに先祖の霊を供養した。明石・双葉地区などではエイサー祭りが行われたほか、各施設などで創作エイサー団体や子どもアンガマが登場するなど、各地区特有の催しが行われた。

 旧盆明けの11日夜は、登野城・大川・平得・真栄里・白保・宮良地区で邪気払いの「イタシキバラ(獅子祭り)」「ススパーシ(獅子舞)」も。獅子の勇壮な舞やニンブジャー(念仏踊り)などで邪気を払い、地域住民の無病息災を祈願した。

 このうち、平得地区では獅子舞の後にアンガマの締めくくりであるアンガマトゥズミも行われ、観客から「昨日あの世に送ったはずなのに、どうしてまだいるの?」と問われたウシュマイが「恥ずかしいことに昨晩の便に乗り遅れてしまった。明日1便で帰るよ」と返す場面も。ウイットに富んだ問答や踊りを繰り広げ、地元住民らを楽しませた。

 イタシキバラは16日に大浜地区(=大浜公民館、19時~)、石垣地区(=宮鳥御嶽、18時30分~)でも行われる予定。

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