暮らす・働く

石垣で夏の風物詩「グリーンフラッシュ」観測

太陽が完全に沈む一瞬に現れるグリーンフラッシュ

太陽が完全に沈む一瞬に現れるグリーンフラッシュ

  • 0

  •  

 石垣で7月下旬から8月上旬にかけて、太陽が水平線に沈む時に現れる「グリーンフラッシュ」が観測された。

市街地でもホテルやビルの高層階から西の水平線が見えれば観察できる

[広告]

 グリーンフラッシュは、地球の丸みに沿って丸くなっている大気がプリズムとなり、屈折によって太陽の上側にずれて見える波長の短い緑色の光が、地平線や水平線に沈む一瞬だけ強く浮き上がる現象。大気の透明度や気象条件がそろった時にだけ見られる。

 石垣では2010年に石垣市在住のカメラマンが撮影に成功してから、テレビの紹介もあり広く知れ渡り、夏の風物詩となりつつある。最近は撮影に挑戦した住民から、ブログやSNSなどで報告が相次ぐようになった。

 石垣経済新聞では8月1日までに3回、ビデオ撮影に成功。現在、ユーチューブで公開している。撮影場所は、7月17日=「ミルミル本舗」、7月31日=「フサキリゾートヴィレッジ」、8月1日=「石垣の塩」近くの道路沿い。いずれも市街地の中心730交差点から車で15分ほどとアクセスが良い場所。市街地でもホテルやビルの高層階から西の水平線が見えれば観察できる。

 フィールドスコープ(望遠鏡)と小型ビデオカメラを接続する「デジスコ」という方法を用いて、太陽を高倍率で撮影した。太陽が明るいうちにカメラを向けると壊れることもあるほか、肉眼で直接太陽を見ると目を痛めるため注意が必要で、最後の瞬間まではちらっと位置を確認する程度で凝視しないことが重要。

 まれにしか見られないことから、海外ではグリーンフラッシュを見ると「幸せになる」という言い伝えもあり、国内でも御利益を求める人が増えている。SNSでは「映画のパイレーツ・オブ・カリビアンみたい」「実際に見てみたい」「神秘的」「友達にも見せたいのでシェアしたい」などのコメントが寄せられた。

 石垣でグリーンフラッシュが見られる可能性が高いのは8月上旬までで、台風が接近するとその前後は確率が低くなる。現在台風13号が八重山に接近していることから、今年これから観察できる可能性は低くなった。冬場は中国大陸から北風で微小粒子物質などが飛来するため、見られる可能性は低い。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース