石垣で8月25日、台風15号による停電の発生で自家発電をした2軒の家庭が一酸化炭素中毒になり、住人らが病院で診察を受けた。命に別条はなく、すでに帰宅している。
八重山病院によると、一酸化炭素中毒は2件発生した。25日昼過ぎに親子6人が診察を受け、8歳と12歳の男児が入院した。25日深夜にも12歳の女児1人が入院、いずれも3時間ほど高濃度酸素投与を受け退院したという。
自家発電を行った場所は自宅横の倉庫や同じ屋内の倉庫部屋で、「朝起きたら体調が悪い」「気分が悪い」などの訴えがあったという。
八重山病院の依光たみ枝院長は「一酸化炭素中毒になると、頭痛や全身の脱力感、意識障害などが起きる。無味無臭なので気づきにくい。自家発電は必ず屋外で行い、風雨が強く外に出せない時は、屋内で命を落としかねないので使用しないでほしい。照明はLEDランタンなど乾電池で動くものを利用しては」と呼び掛けた。1日に2件の一酸化炭素中毒での入院は初めてという。
八重山では台風による停電が長引く傾向にあり、市街地から離れた地域では自家発電を用意する家庭もある。今回の台風15号では停電が23日から3日間続いている地域があり、8月26日9時現在も800戸が停電となっている。