JAおきなわ八重山地区畜産振興センターで1月13~14日、初競りが行われた。13日には式典も開催され、JAおきなわ砂川博紀理事長や3市町長が出席した。
取引は13日が13時から、14日は9時から行われた。上場頭数は713頭で平均体重は256キログラム。総販売金額は4億5,012万円で前年平均価格を10.8%上回り、7年連続で過去最高値を更新した。平均価格は63万1,314円だった。
子牛の取引価格は2009年から上昇傾向にあり、1頭当たりの価格は2倍以上になっている。燃料や飼料価格の高騰が主な要因とされているが、畜産農家の高齢化に伴う上場頭数の減少の影響もあるという。世界的な和食ブームもあって和牛の需要は増えているにもかかわらず、全国的に生産頭数は減少している。沖縄地区を見ると2009年には2万7621頭が上場されたが、2015年には2万4033頭まで減少している。
競りに参加した購買者は「成牛も子牛も全国的に不足しているので、高値でも競り落とすしかない。消費者への価格を安定させるためにも増頭をお願いしたい」と要請した。JAおきなわ八重山地区畜産センター長兼畜産部長の大城政良さんは「石垣地区では昨年度に新規就農が見られたが、大半の地区では後継者が見込めない状況だ。そのため飼育施設の更新を行わず、高齢者の引退時に廃業してしまう場合が多く見られる。価格を安定化していくためにも、上場頭数を増やすことが急務」と話す。
JAおきなわでは8カ所(黒島・八重山・伊江・今帰仁・南部・久米島・宮古・多良間)の家畜市場を開設しており、毎月13~19日に取引が行われている。
JAおきなわ八重山地区畜産センター 0980-83-2577