八重山経済人会議(大浜一郎代表幹事)の創立10周年を記念した講演会とクロストークが2月4日、市内のホテルで行われた。
第1部の講演会では、前沖縄知事で八重山経済人会議相談役でもある稲嶺恵一さんが登場。知事時代の話も含めながら「八重山の国際化」をテーマに講演を行った。稲嶺さんは「国際化にとって重要なのは相手のことを理解すること。寛容な心を持つことが大事」と述べ、「最も早く手がけられる国際化は台湾。難しさはあるが台湾とどうつながり、中国をどう迎えられるかだ」(同)と話した。さらに、「八重山の発展のために必要なものは、重要な問題について地域が一つになって同じ方向に向かうことが大事」と指摘した。
第2部では講演会での内容を踏まえ、稲嶺さんと名桜大学大学院教授の小浜哲さんのクロストークが行われた。小浜さんは「国際化が進んでも八重山のアイデンティティーをしっかり持つことが大事。他国の考えを理解するためには、自分たちもその国に行かなければいけない」と話し、観光については「台湾の観光客に来てもらうには、台湾通貨を使用できるようにすること」と提言。「八重山が国際化していくために、道路標識などの文字はもちろん、看板などにも英語や中国語の表記を入れることが必要。そういった活動で八重山は国際的な街になっていくだろう」(同)と話した。
八重山経済人会議は豊かな地域つくりを理念に1997年2月4日に設立され、今年で10周年を迎えた。