沖縄県商工会連合会主催の経営安定特別講演会が2月26日、石垣市商工会館ホール(石垣市浜崎町)で行われた。
講師に迎えた、データ・マックス沖縄(那覇市おもろまち4、TEL 098‐861‐9015)の宇地原忍社長が「調査の現場から見える企業動向とこれからの方向性」と題して講演。調査会社の視点から市場調査などの情報をもとに分かりやすく話した。
宇地原さんは与信管理や企業倒産の傾向などを中心に説明。住宅業界市場を例に挙げながら、県内の現状なども詳しく紹介した。「2008年の動向は引き続き、中小・零細企業には厳しい環境。各種経済指標に反して、景気拡大の実感はない。企業倒産はいろいろな要素で件数は落ち着くが、各業界で淘汰加速する」としたうえで、「与信管理の徹底や倒産防止制度・セーフティーネットなどの救済制度を活用すること。沖縄の方はこういった制度を使わないので、日ごろから情報収集して活用してほしい」と宇地原さん。また、利益重視型経営の徹底や顧客満足度のアップ、嗜好(しこう)の多様化に対応した経営などをアドバイスした。「生き残るためには、まず他力本願思考を改善しなければならない。沖縄は県民性もあり、特に意識を改革していかないといけない」と話した。
受講者はメモをとるなど、熱心に講演に聴き入っていた。講演後には、同市商工会から「中小企業倒産防止共済制度」の説明も行われた。