再生可能エネルギー活用モビリティ導入によるエコアイランド化推進事業として石垣市は、9月28日住友商事と提携して台湾のgogoro社製造の電動スクーターを導入することを発表した。
観光客や人口が増加傾向にある石垣市では、公共交通機関が乏しいため、車両増加に伴う二酸化炭素の排出量増加が自然に与える影響が懸念されるほか、慢性的な駐車場不足が指摘されている。台風などの災害による停電に対応するための非常用電源の確保も課題となっている。自然環境との共生と観光振興の両立を図るエコアイランド化への取り組みとして、市は住友商事と提携し、本年度中にバッテリー交換式電動スクーターを導入する。再生可能エネルギーを活用したバッテリー交換型のスクーターシェアリング事業は国内初の取り組みとなる。
石垣市は内閣府の離島活性化推進事業を活用し、市役所第2駐車場と北部の船越漁港の2カ所に太陽光発電設備を導入し、この2カ所に加え川平公園駐車場付近と石垣新空港付近の合わせて4カ所に、スクーターの交換バッテリー充電施設であるGOステーションの設置場所を確保する。地元業社との連携等による事業全体の支援も行う。
住友商事は、IOTによる観光客移動データ等の収集および活用と、GOステーションの設置と運営、Gogoro製スクーターの導入を行う。台湾では人気のGogoro製スクーターは、台湾以外では2016年にベルリン、2017年にパリ、石垣島と世界で3番目の進出先となる。
市が本年度に整備する太陽光発電設備は、翌年度には電気自動車の充電設備も併設できるように拡張する予定。住友商事の導入する電動スクーターは、当初は旅行のパッケージプランへのオプションのレンタバイクとして導入。ステーションを起点にしたスクーターシェアリング事業として展開させていく予定。
中山市長は「台湾のGogoro社の製造工場も見学した。デモンストレーションも見たが、充電された電池を交換する方式なので、充電を待つ必要がないのもよく、バイクの品質もいいと聞いている。観光にもいい影響が出るのを期待している」と話す。