八重山の小中高校生による自然科学分野の研究発表会と研究者による講演会が10月21日、石垣市健康福祉センター(石垣市登野城)で開催された。主催は「八重山への国立自然史博物館の誘致に向けた推進委員会」。
沖縄青少年科学作品展(沖縄電力主催)に入賞した研究の表彰式も行われた。同作品展に入賞した研究を中心に研究発表が行われた。
口頭発表では、「モデルロケット打ち上げ実験」「石垣島名蔵川水系の水質とそこに生息する生物調査」「アンパルを中心とした河川における魚類と甲殻類の生息調査」「石垣島の光害調査」のほか、エコデンレースで準優勝した八重山商工のエコデンカーの説明も行われた。
ポスター発表では「大浜の海岸調べ」「飛距離の出る紙飛行機の秘密」「フナムシの体色変化の研究」などが発表された。
崎枝中学校と石垣第二中学校で作る「八重山水環境調査プロジェクトチーム」が発表した名蔵川水系に生息する生物調査で、石垣島と西表島にしかいない陸水系の固有種が多数観測されたこと、分類研究が不十分な八重山の水生昆虫が観測されていることやメタ個体群の研究なども行っていた。
研究発表会に参加した40代男性は「この石垣島の川にこんなに貴重な生物が生息しているのは知らなかった。もっと研究してほしいし、広く知られるようになってほしい」と期待を込めた。
小中高生の発表の後は、日本ウミガメ協議会付属黒島研究所の若月元樹所長による「黒島研究所とウミガメとサンゴ」、琉球大学教育学部の福本晃造准教授による「いろんな原子と結合の性格」をテーマにした講演会も開かれた。