石垣に「ちいさな絵本図書館」-東京のクリエーティブディレクターが開館

約130冊の絵本が並ぶ「南の島のちいさなちいさな絵本図書館・みなちぃ」。誰でも自由に入館できる

約130冊の絵本が並ぶ「南の島のちいさなちいさな絵本図書館・みなちぃ」。誰でも自由に入館できる

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 「南の島のちいさなちいさな絵本図書館・みなちぃ」(石垣市登野城、TEL 0980‐87‐7633)が8月20日、登野城漁港近くの住宅街にオープンした。

南の島のちいさなちいさな絵本図書館・みなちぃ

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 同図書館の代表で、サントリー宣伝部のクリエーティブディレクターとして勤務する木村昇さんは「八重山が好きで、1年の3分の1はこちらで過ごしている。海を眺めて過ごすのもいいけど、地域文化に貢献できることがないかなと思うようになった」と開館のきっかけを話す。小学館で学年誌編集にも係わっていた木村さんは、ソフトバンクグループのウェブサイト「おはなし絵本クラブ」の立ち上げにも企画参加するなど、絵本とのつながりが深い。

 絵本図書館・みなちぃは一軒家の2階にあり、6坪(6畳2間)の部屋に約130冊の絵本が並ぶ。絵本はほとんど木村さん個人のもの。「知り合いの作家の絵本を中心に集めている。最近はブログを通して図書館の存在を知った方から、『子どもが昔読んでいた絵本があるから』と送っていただいた絵本も」と木村さん。現在では絶版になってしまった貴重な絵本も届くという。

 図書館にはベランダカフェ「いつでもみなみ」も併設。カフェを経営するのは2児の母親である上杉由希さんで、図書館の管理人も務めている。喫茶店を開いていた上杉さんに、客だった木村さんが協力を依頼し実現。「カフェの売り上げで図書館が運営できればいいなと思っている」(木村さん)。

 メニューは、「子どもかき氷(イチゴ・メロン)」=100円(子どものみ)、「かき氷(マンゴー・黒糖)」=300円(小=200円)、氷のかわりにパインを削ったかき氷「そのまんまパイン」=500円など。ドリンクはコーヒー、紅茶(共に350円)、ミルキーゴーヤ=400円、マンゴースムージー=500円を用意。

 木村さんは「ここを開館してから、年の下の子が上の子に絵本を読んでいるというのを見た。子どもたちの実際の姿が面白い。この場所で宿題をしてくれても構わない。そうやって地域に密着していきたい」と話している。「畳の上でゴロゴロしながら、子ども同士でも親子でも一緒に本を読む『とも読み』をしてもらえたら」とも。

 読み聞かせの会も行う予定。月に1回は懇親会などを開き、地域の中で存在していきたいと考えている。「将来的には絵本作家と島の子どもたちとのふれあい・とも読み絵本会を開催したい」と木村さん。「10月には手作り絵本展を開催しようと思っている。いつでも遊びにきてほしい」と呼びかける。

 開館時間は11時~18時。入館無料。

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