八重山公共職業安定所(石垣市登野城)は10月を「労働保険適用促進月間」として、1日より適用強化施策に取り組んでいる。
労働保険は、労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険を総称した言葉。農林水産事業の一部を除き、労働者を1人でも雇っていれば適用事業所となり、その事業主は成立手続を行い、労働保険料を納付しなければならない。労働保険適用促進月間は、労働保険の手続きをしていない未成立事業解消の一環として行われているもの。「1人でも雇ったら、必ず入るもの。それは『労働保険』です!」をテーマに事業主、労働者など県民に対して広報活動を行い、「未手続事業の一掃対策」に取り組む。
同安定所によると、2007年度3月末で適用事業所数は1,054件で、前年度と比較して4.6%増加した。沖縄県全体では19,139件、7.4%の増加となっている。現在、把握している未手続事業所は186事業所。小規模零細事業がほとんどで、内訳は卸・小売業が最も多く51件、飲食店37件、その他のサービス業32件。しかし、把握している以外にも相当数の未手続事業所が存在するとみられる。
今後、懸垂幕・ポスターの掲示や事業主団体などに対する文書による協力依頼、事業所訪問による加入勧奨を行う。同安定所では「適用促進はもちろん、パート労働者の加入漏れなどの取りこぼしがないよう適用後のサポートも強化したい。きちんと認識してほしい」と話している。「月間」は今月31日まで。
併せて、10月31日から沖縄県の最低賃金も改定される。これまでの618円から9円上乗せとなり627円になる。
問い合わせは、沖縄労働局保険徴収室(TEL 098-868-4038)または八重山公共職業安定所(TEL 0980-82-2327)まで。