「平成20年度与那国町民文化祭」が11月22日・23日、比川の離島振興総合センター(与那国町字与那国)で開催された。今年の文化祭は与那国織のファッションショー「島の風土と真心に育まれて」、第10回ドゥナン・スンカニ大会を中心に内容の濃いものとなった。
22日19時からは与那国織ファッションショーが行われ、約200着以上にも及ぶ与那国織りの作品が集められた。島内でこれだけ多くの作品が一挙に紹介されたのは今回が初めて。多くの作品は島内の作品所持者から善意で貸し出されたもので、テーマごとに着物・かりゆし・子ども服・ジャケット・ワンピースなどさまざまな着こなしで紹介され、観客を飽きさせることなくあっと言う間の2時間が過ぎた。
翌23日夜は、第10回ドゥナン・スンカニ大会を開催。「ドゥナンスンカニ」は与那国島を代表する情歌で、10回目となる今回は記念大会として第1回から第9回までの大会歴代チャンピオンたちが一堂に出そろった。どの演者も切なさや懐かしさを思わせる見事な表現力で、来場者たちはその唄声に聴き入り、会場には大きな拍手が響き渡った。また与那国島出身で、「NHKのど自慢大会民謡の部」で日本一にもなったことがある沖縄県指定無形文化財・八重山古典民謡保持者の宮良康正さんがゲストで出演し、来場者を喜ばせた。
そのほかにも草木染め体験、乗馬体験、黒糖作り実演、パネル展示、機織体験などが行われ、充実した2日間となった。