5月30日・31日に開催する八重山の産業まつりで、高校生市場に出展する八重山農林高校が同24日、「高校生市場プレゼンフェスタ2009」(八重山青年会議所主催)に参加し、プレゼンテーションを行った。
同フェスタは、仮想企業を設立・経験し、起業家精神と就業意識を高めることを目的に、産業まつりで行われている「高校生市場」に参加する高校生たちに自信をつけさせようと企画されたもの。
八重山農林高校は食品製造科と生活科学科による「ケーキHOUSE」と、畜産科による「つまみ亭」が同フェスタに参加した。生徒たちは社長、経理、営業、広報、仕入れ、商品開発とそれぞれの役職から事業目的や販売する商品の内容、材料の仕入れなどを発表。業者との交渉で仕入値段を安くしてもらうなど、コスト削減に成功したことも説明した。
「ケーキHOUSE」は同校の八重農市でも地域住民から人気のあるパンとケーキを販売する。パンはちんすこうを使った「ちんすこうパン」、ケーキはプレーンやチョコなどの「プチマフィンケーキ」。新商品として、コーヒーとウコン2種類のプチマフィンケーキも作る。当日は個数を限定して、ドリンクとのセットで販売する予定。
「つまみ亭」は地産地消がテーマ。地元の特産物にこだわった料理を提供する。通常市場には出回らない石垣牛の骨盤の回りにあるメガネ肉を使用した「石垣牛の串焼き」、サクラチップとともに枯れたデイゴの木と月桃を加えて薫製した「ガングロ卵」、石垣島産のネギと「石垣の塩」を使用した「とぅりマース(若鶏のネギ塩)」の3つを販売。ガングロ卵の薫製機は廃材を利用して、生徒たちで作った。
プレゼン後、アドバイザーとして出席した八重山市町会副会長の川満栄長竹富町長、八重山教育事務所の大浜慶功所長、八重山青年会議所の座喜味盛行理事長からそれぞれアドバイスを受け、生徒たちは真剣に聞き入っていた。
「 ケーキHOUSE」の「社長」を務めた上地和之君は「初めて仕入れから製造販売を行うので、みんなで協力して、きちんと会社として設立させたい。八重山農林高校のパンとケーキは人気があるので、ぜひ食べたことのない人に食べてほしい」とアピールした。「つまみ亭」社長の駒水義亮君は「将来、牧場と店の一貫経営をやりたいので、今のうちにできることをやろうと思って参加した。自分にできることを最大限に生かして、完売したい」と力強く話した。