八重山・沖縄出身の唄者(うたしゃ)を撮影した「高桑常寿写真展~唄者の肖像 八重山・沖縄」が3月17日から、石垣市民会館展示ホール(石垣市浜崎町)で開かれている。同イベントは八重山毎日新聞60周年記念事業の一環。
高桑さんは1955(昭和30)年名古屋市生まれ。アフリカ音楽のライブに出かけたのをきっかけにアフリカに興味を持ち、実際に国々を訪れ、以降ライフワークとして、アフリカで出会ったミュージシャン、来日したアフリカ人ミュージシャンのポートレートを4×5判の大型カメラで撮り続け、写真誌などに発表している。近年はアジアのミュージシャン、中南米のミュージシャンの撮影も行っている。
八重山での個展は初めて。沖縄の唄者に引かれたのは、1998年にりんけんバンドの上原知子さんを撮影したときからだという。その後、石垣市出身の民謡歌手、大工哲弘さんとの出会いがあり、今から2年前に5週間ほどかけて八重山の唄者を撮った。「いいなぁ、暮らしがゆったりしてて。遊びに行くと夫婦、息子、娘、家族そろって三線や箏を弾いて踊ってる。唄と踊りが欠かせないアフリカと同じ」と、撮影後の感想を話し、「うらやましく仕方ないよ」と笑う高桑さん。写真展では「自分たちの暮らしがどれだけ豊かで楽しいか、もう一度感じてもらいたい」と話す。
展示しているのは、縦150センチ、横110センチに及ぶ畳1畳分にも相当するポートレート50点。初日のオープニングセレモニーで同社の仲間清隆社長は「わたしたちの身近な人がたくさん写っていて、隣近所の話題、人々を紹介したいという当社の思いと一致するものがある。読者を含め、多くの市民の皆さんに見てもらいたい」とあいさつした。
開催時間は10時~19時(21日は16時)。入場無料。今月21日まで。