世界の恒久平和願い石垣で全戦没者追悼式-沖縄「慰霊の日」

「慰霊の日」の6月23日、八重山各地でも追悼式が行われた。

「慰霊の日」の6月23日、八重山各地でも追悼式が行われた。

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 「石垣市全戦没者追悼式・平和祈念式」と「八重山戦争マラリア犠牲者追悼式」が慰霊の日の6月23日、慰霊碑が立つバンナ岳(石垣市登野城)で行われ、戦没者の霊を慰めるとともに世界の恒久平和を祈った。

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 慰霊の日は沖縄戦における日本軍の組織的戦闘が終わった日として定められ、県内各地で追悼式が行われる。石垣市では世界平和の鐘の会沖縄支部による平和祈念鐘打や石垣市による追悼式が毎年行われ、この日一日、鎮魂の祈りに包まれる。

 市全戦没者追悼式では中・高校生を対象に募集した「平和を考える作文」で最優秀賞に選ばれた運道渉君(名蔵中3年)と優秀賞の金城なつみさん(同)が作文を朗読。戦争によって左目を失った祖母について書いた運道君は「僕たちは今の平和に感謝し、戦争は絶対にしないという強い意思を持つべき。そして、独善的な正義をふりかざさない、相手を思いやる公平な心を持つことで、お互いが大切にされる平和な社会が築かれるのだと僕は信じる」と訴え、戦争の記憶を封印することなく、祖母の思いをしっかり受け継ぎたいと誓った。

 中山義隆市長による平和宣言では、「戦後に生まれた多くの市民・郡民は、戦争の実相を知り、わたしたちの祖先の貴い命の犠牲の上に、今日の平和と繁栄があることを決して忘れてはならない」と述べ、「わたしたち石垣市民は、恒久平和という人類普遍の願いを達成するため、我が国憲法の崇高な理念に基づき『非核平和都市宣言』と『平和港湾宣言』をより一層発展させ、今後『核廃絶平和都市』宣言の制定を目指し、国境のまち石垣市から平和と命の尊さを広く訴え続けていく」と誓った。

 石垣島や西表島の悪性マラリア有病地域に避難させられ、苦しい生活の中でマラリアに罹患(りかん)し命を落とした犠牲者の霊を慰める「八重山戦争マラリア犠牲者追悼式」では、同遺族会の篠原武夫会長が「沖縄本島中南部では戦没者の遺骨収集が行われ、多くの遺骨が見つかっている。各地で不発弾が発見されているが、いまだ2,300トンの不発弾が埋もれているとされ、すべて回収するにはあと80年かかると言われている。このような問題と広大な米軍基地問題を考えると沖縄の戦後はいつ終わるともわからない状況だ」と、沖縄の現状を憂いた。

 参列した遺族や市民は花を手向け、焼香を行って静かに手を合わせ、平和への思いを新たにした。

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