中山義隆石垣市長と昼食を食べながら気軽に話しをする「市長とランチミーティング」の第1回が7月12日、市役所庁議室で行われた。
同企画は市政に関する意見や提案などさまざまな市民の声を聴き、市政に反映させるのが目的。参加グループを公募し、初回は石垣島和牛改良組合青年部の12人が参加した。
当日のランチは八重山そば。一気にそばをすすって腹ごしらえし、和んだところで畜産業の若手育成について率直に意見交換。テーブルには市長のほか、農林水産部長ら関係部課長も同席した。
始めに「家畜人工授精師講習会」の八重山での開催について提案。牛や豚の人工授精ができる免許を取得するための講習会は、県立農業大学校(名護市)の生徒は毎年受けられるが、一般農家は2年に1度。受講枠も県全体でも10人ほどしかなく、八重山では1~2人しか受けられないという。中には本土に受けに行く人もいるが多額の経費がかかる。「家畜人工授精師としてだけでなく、さまざまな知識が身につき生産性の向上につながる。沖縄本島だけでなく、5年に1度でもいいので講師を八重山に派遣してもらうことはできないか」と話すと、中山市長は「何か方法はないか調べてみよう」と答えた。
このほか畜産技術や経営などを相談できる「畜産専門指導員(アドバイザー)」として職員を育成することを求め、「人事異動で相談できる人がいなくならないよう、各世代の職員をアドバイザーとして育ててほしい。そうすれば農家も動きやすい」と話した。人材育成では獣医師を目指す生徒への獣医師学校への推薦と学費援助を提案。畜産基地事業など新たな事業への取り組みについては、農林水産部の黒島直茂部長が「事業は導入できる。改めて話し合いの時間を持とう」と積極的に答えた。
同青年部の東嘉弥真正弥部長は「直接市長に話しができてとても良かった。身近に感じられて素晴らしい企画だと思う。前向きにやってくれると期待している」と喜ぶ。中山市長も「現場の声が聴けることで次の話し合いができ、新しいアイデアが出てくるだろう」と話す。
同ミーティングは毎月1回の実施で、次回は8月16日に開かれる予定。